HFCは従来のフルオロカーボンCFCと同様に優れた物理的、化学的性質を持ち、様々な用途に使用されるが、成層圏オゾン層を破壊しないことが最大の特徴であり以下の利点が挙げられる。

「オゾン層を破壊しない」 分子内に塩素を含まず、オゾン層を破壊しない。 

従来使用されていたCFCに比べ大気中での寿命が短く、代替開発されたHFCの地球温暖化に対する影響はCFC以下。(註1)

「安全性が高い」 毒性が極めて低い。(註2)

不燃性(もしくは微燃性)。

「物性に優れている」 常温で高圧ガスから液体まで沸点のことなる各種のものがある。
(冷媒、洗浄剤、発泡剤、噴射剤等の各種の用途に応用できる)
優れた熱物性を持ち冷媒に応用時、優れた特性を示す。(註1)
熱的、化学的に安定性が高い。
金属、プラスチック、ゴムなどの材料に対する影響が小さい。
表面張力が小さい。(洗浄剤に応用時、微細な隙間の洗浄が可能)
ガス熱伝導率が低い(樹脂の発泡剤に応用時、優れた断熱材が得られる)

(註1)モントリオール議定書に規定されたオゾン層破壊係数を持つCFC、HCFCの代替品としてCFCに比べて温暖化係数の低いHFCが開発された。HCFCもCFCに比べて一般に温暖化係数が低いのでCFCからHCFCまたはHFCへの切替えは温室効果の削減に大いに貢献した。(下図参照)
 またHFCの優れた物性により冷凍空調機器の運転エネルギーが節約でき、総合的な環境負荷を軽減できる。(LCCP評価) <アーステクノロジーフォーラム報文>

  CFCからHCFC、HFCへの転換による温室効果の削減

   単位:百万GWPトン


(註2)主要HFCについては、PAFT(註3)で、詳細な毒性試験が実施され、安全性が確認されたものが採用されている。

(註3)Programme for Alternative Fluorocarbon Toxicity Testing(代替フルオロカーボン国際共同安全性確認試験;当協会の会員会社を含む世界の主要フルオロカーボンメーカーの出資になるフルオロカーボンの毒性試験計画)


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